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冷凍機の制御について

冷凍機の制御、運転方法(弊社独自の方法かも…)

この間のブログにも通じる話になりますが、
冷凍機を使用する温度制御設備で課題となるのが冷凍機の運転方法です。

運転方法には…


  1. ある目標の温度に制御するため冷凍機を運転させ、目標温度に到達させると冷凍機を停止させる運転方法があります。
    定速型(圧縮機回転数一定型)の冷凍機に多い使用方法です。

  2. ある目標温度に制御するため冷凍機を運転させ、目標温度に到達させると冷凍機の冷却量を制御し、運転を続ける方法。
    インバーター冷凍機の使用方法です。

上述にある

1.の定速型の冷凍機では運転ON/OFFを行うため、ON/OFF間隔をできるだけ長く開けれるように水タンクで蓄熱し、緩衝(温度バッファー)を取れるようにするのが一般的です。

2.のインバーター冷凍機は冷却量を負荷の大きさに応じて制御できる分、使用勝手が良いのですが、負荷が極小、或いはゼロの場合は冷凍機の運転を止める必要があります。

また冷却量を下げるためにコンプレッサー周波数を下げて運転を続けると油戻し制御の運転モードになることがあります。この運転モードになるとこちらの意図しない運転になるため、温度制御がその間だけできないことになります。

冷凍機の運転を止めて再運転を行う場合、温度の乱れが発生してしまうため、蓄熱用の水タンクなどで温度の乱れを緩衝、吸収するのですが、水タンク(実際にはブライン等)は熱容量が大きいため所定温度までの温度制御に時間を要します。そうすると冷凍設備が大きくなってしまうと言うのは前回にも記載したとおりです。

弊社では負荷がゼロになっても冷凍機の運転を止めないように制御すべく取り組み、冷凍設備サイズをできるだけ小さくできるように計画しています。

またインバーター冷凍機の油戻し制御運転も行われないような運転制御を行い、温度制御が乱れずに運転継続させることもあります。

これらの点が他社と決定的に違うところです

最後に冷媒には低GWP(地球温暖化係数)のフロンガスへ切り替えが進んでおります。

空冷式の冷凍機であれば低GWPの冷媒を使用した冷凍機を選定するのは比較的多種多様なラインアップが揃っているので、問題無いところです。

しかしながら水冷式の冷凍機になるとR404aというGWPの高い冷媒が主流で、ラインアップが少ないのが悩ましいところです。

弊社ではR404aに比べてGWPの低いR410の冷媒ガスを採用した空冷式冷凍機を改造し、水冷式の冷凍機として使用することもございます。

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